最新医療コラム
最新医療コラム
演題発表実績(国内学会、研究会等)
2004年度
学会・研究会名:第15回 日本臨床微生物学会総会(筑波)
題名:疣贅組織からのヒトパピローマ(HPV) 6 型、11 型遺伝子の迅速検出 *ポスター賞受賞
発表者:山田透、大塚広樹、長谷川邦欧、坂入和宏、畠山浩、大国壽士
学会・研究会名:第77回 日本細菌学会総会(大阪)
題名:川崎病児由来S. mitis ヒト血小板凝集因子 Sm-hPAF はストレプトリジン Oファミリー細胞溶解毒素である
発表者:長宗秀明、大倉一人、大国壽士、留目優子、渡邉ユキノ、高麗寛紀
学会・研究会名:第24回 日本川崎病研究会(京都)
題名:川崎病患児におけるS. mitis 由来ヒト血小板凝集因子(Sm-hPAF) に対する抗体の検討
発表者:大国壽士、留目優子、長宗秀明、小川俊一、深沢隆治
学会・研究会名:第17回 臨床微生物迅速診断研究会総会(大阪)
題名:Cycleave PCR 法による浴槽水中 Legionella 属菌の迅速・高感度検出
発表者:大塚広樹、山田 透、長谷川邦欧、原康一、山下安俊、小澤寿子、畠山浩、大国壽士
学会・研究会名:第53回 日本感染症学会東日本地方会総会(新潟)
題名:環境水中 Legionella 属菌の迅速検出法
発表者:大塚広樹、大国壽士
【目的】新興入浴施設が全国的に広がり、これら循環式浴槽水中のレジオネラ属菌によるレジオネラ肺炎の集団発生が問題となっている。レジオネラ属菌は、現在49 菌種以上が知られており、多くの菌種がレジオネラ症の原因となる可能性が指摘されている。
環境水中のレジオネラ属菌の検出方法は培養法が主であるが、分離〜同定までに5〜7 日を要する。今回、私共は新たに開発された二つの迅速検出キット「Cycleave PCR Legionella Detection kit 」および「Bed-Side ICAN Legionella Detection kit」(いずれもタカラバイオ)を用い、環境水中のレジオネラ属菌DNA(5SrRNA)の迅速検出および培養法との相関を検討した。
【対象と方法】民間入浴施設などから採取した浴槽水サンプルおよびビルなどの冷却塔水サンプルを用いた。遠心濃縮後DNA 抽出し、Cycleave PCR 法およびBed-Side ICAN 法の感度、特異性を培養法と比較検討した。また、L.pneumophila SG1 株の希釈系列およびゲノムDNAを用い、検出限界および再現性を検討した。
【結果】Cycleave PCR 法では、培養法をレファレンスとし、ROC曲線によるカットオフCt(Threshold Cycle)値の検討により、感度100%、特異度71% と良好な結果が得られた。また、L.pneumophila SG1 株の希釈系列を用いた検討では、10CFU/ assay が検出限界であった。またBed-Side ICAN 法でも同様の結果が得られた。
【まとめ】二法とも、高感度ゆえに培養法検出限界以下の検体で陽性率が高い傾向にあったが、培養法陽性検体(10CFU 以上)はすべて陽性であった。また、L.pneumophila SG1 ゲノムDNA を用いた検討では、高感度で安定した性能を示した。
なお本キットは、臨床的に重要なL.pneumophila のmip 遺伝子および増幅阻害確認のための内部コントロールをマルチチャンネルで同時検出でき、L.pneumophila 種の同定および偽陰性の確認がシングルチューブで可能であり、極めて有用であった。測定時間は、Cycleave PCR 法で検体前処理から検出まで約3時間、Bed-Side ICAN 法で約2時間と従来法に比べ、非常に迅速・簡便に判定しえた。培養法のみではレジオネラに対する対策の遅れや、対策後における営業再開の遅れを招く恐れがある。
これら遺伝子検査法は死菌やVNC の検討も必要であるが、1 日以内に結果が得られ、培養法を補う意味でレジオネラ属菌の迅速一次スクリーニングに利用できると考えられた。
学会・研究会名:日本衛生検査所協会 平成16年度学術研究発表会関東甲信越支部大会(東京)
題名:環境水中 Legionella 属菌の迅速検出
発表者:山田透、大塚広樹、長谷川邦欧、原康一、山下安俊、小澤寿子、畠山浩、大国壽士